あれこれを語る大阪の人々
裏打ちの仕方
ここでは額装の裏打ちの仕方を説明します

用意するもの
・裏打ち用鳥の子用紙(作品より5p 四方大きいもの)
・のり(チューブのり)
・ハケ2本(のりハケ1本、なでハケ1本)
・バット
・霧吹き
・板(裏打ちした作品が貼れる大きさ)

@ バットにのりを入れ、ハケを使い、水で溶きます。(濃度はポタージュスープくらい)
A 机の上に作品を裏返しに置き、霧吹きで水を吹きかけます。作品にしわが沢山ある場合は大目に吹きかける
B なでハケで、作品の中央から右へ、中央から左へと、必ず中央から空気を押し出すようにしわを伸ばします。ゴシゴシこする必要はありません。
(この時、しわがのびないようなら、もういちど霧吹きで水を吹きかけます)
C 鳥の子用紙の表面(つるつるしている方)に軽く霧吹きで水をふきかけ、@で溶かしたのりを用紙全体に塗ります。塗残しがないように注意してください
D 鳥の子用紙ののりを塗った方を下にむけ、作品にかからないように斜めにしながら、端をなでハケで押えます


E 押えたところから、刷毛を上下に動かしながら、端から徐々に左に刷毛を動かしていく。


F 作品に鳥の子用紙を被せれたら、端から鳥の子用紙をそっと持ち上げる。
   この時作品が持ち上がってこない場合、針などで作品の角を持ち上げ、鳥の子用紙にくっつけてやれば大丈夫です
G 作品が上を向くように、板の上にのせる
  注:机の上にはのりがついているので、机の上にはのせないこと



H 鳥の子用紙の点線部分(作品にかからないところ)を折り返し、四方にのりを塗り、まず一辺を板に張り付け、次にその対面を、なるべく作品と板の間にくうきを入れないようにする為、外に軽く引っ張るようにして板に貼りつける。
残り二辺も同様に外に軽く引っ張るようにして板に張り付ける。
この時、絶対に作品にのりが付かないようにしましょう。
 
  注:塗り残すとそこから空気が入り失敗しますので、きちんとのりを塗ってください。@の水で溶かしたのりは、薄い場合があるので、板に張り付けるときは水でとかしていないのりを使いましょう。
I 板に張り付けたまま乾かします。
板に張り付けたときに作品と鳥の子用紙がブヨブヨしていても大丈夫です。乾くと、ピンとなります
J 乾いたら、額の寸法にあわせてカットします




Fで作品にシワが残っていたり、失敗した時はそのまま水につけておくと、作品ははがれます。作品を乾かしてから、もう一度チャレンジしましょう。

裏打ち用鳥の子用紙以外の紙でも、裏打ちはできますが、裏打ちする紙が薄いと裏打ちが難しくなります。

大きい作品の時はDを誰かに手伝ってもらうと良いでしょう。

書作品を裏打ちする場合、墨汁で書いた作品は霧吹きで水をかけると滲む(墨が散る)場合がありますので、水を吹きかける量に注意が必要です。できれば墨を磨って作品を製作してください。


慣れると作品を薄い紙で製作し、裏打ちの用紙を色つきのものにしたり、草や花びらがすり込まれた用紙を使うと、裏打ちが乾いたとき作品の風合いが変わって色々と楽しむことができます。

布や古代布も裏打ちをして額にいれると、素敵なアート作品になりますよ